大概の帯は袋状になっていて、片側が縫い目になっています。繰り返し使うとこの縫い目がほつれてきます。
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このようにほつれてきます。帯源の帯は高いだけにこれはもう絶望です、もちろん帯源さんに修理に出すのがベストですが私にはお金がありません!修理に出したことないですが、おそらく1万円ぐらいするはずです。恐ろしいです。
修理は高いな~やだな~怖いな~と稲川淳二さんのようにおそれていると、救世主が現れました。ケンシロウではなく、玉の輔師匠です。玉の輔師匠は帯を自分で直すだけでなく、裏表違う色にしてくっつけるというアレンジまでこなしておりました。楽屋で玉の輔師匠が変わった帯をされているのに気付いた私は師匠にうかがいました。
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師匠その帯裏表色が違いますね!?
そうだよ、自分でやったんだよ!裁ほう上手を使うんだよ
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どうやら「裁ほう上手」というアイテムで直すそうです。玉の輔師匠は「裁ほう上手」をやたら勧めてきたので、私は心の中で「玉の輔師匠は裁ほう上手の回し者かな?」と思っていたら「俺は裁ほう上手の回し者じゃないぞ!」と言われました。師匠になると心も読めるみたいです。私は早速「裁ほう上手」をAmazonでゲットしました。
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なるほど、ボンドです!もうボンドて呼びます。これで貼りつければいいんですね。ただ高価な帯をこんなボンドで直していいのでしょうか?玉の輔師匠の言う事を信じてよいのでしょうか?信じましょう!!与太郎の如く「よ~し俺もやってみよ」と意気込んで裁縫にかかりました。
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「へ~帯の中ってこうなってるんだ」とか思いながら、ボンドを塗っていきます。あとは漬物石をのっけて、風通しのいい所で一晩寝かすだけです。
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漬物石がなかったので、図書館で借りている本と墨亭の瀧口さんにいただいた落語辞典をのせます。瀧口さんごめんなさい、ちょうど良い大きさだったんです。
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あら?なんかヘラがでてきました。このヘラでボンドをのばさなきゃいけなかったのか…。まいっか!一晩経ったので完成です。
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う~んあんまり綺麗にくっつかなかったなー。ヘラ使うのを忘れたからかな~。まだまで修業不足のようです。私が帯をきれいに修理できるようになるには、おびただしい時間が必要なようです。帯だけに!!
皆さんはマネをしないように!志ん松は特別な訓練を受けておりません。