落語界のときわ荘

柳家花いち、古今亭志ん松、入船亭遊京の3人が前座時代に住んでいたアパートを『落語界のときわ荘』と呼んでいます。自分達で。風呂なし、トイレ共同、家賃2万8千円。本物のときわ荘と違うのは誰も有名になっていないところです。何しろ切磋琢磨しませんでした、夜な夜ないただいたお酒を飲んでいただけです。

なぜ3人の噺家が一つ所に住んでいたかと言うと、まず最初の住人が花いち兄さんです。噺家になるにあたり、静岡から上京し、井の頭の安アパートに行き着きます。次に遊京が愛媛から、同じく噺家になるため上京しこのアパートに行き着きます。この間、二人に面識は全くございません。偶然同じ住処に行き着いた訳です。遊京が越してきた一ヶ月後、花いち兄さんが別のアパートに越すことになりました。志ん松は千葉県から1時間半かけて師匠宅に通ってました。それを見かねた花いち兄さんが、自分が越して空いた井の頭アパートを紹介してくれたので、入れ替わるように私が入居しました。つまり、遊京が入居後一ヶ月して花いち兄さんが去り、志ん松が入居です。ということで、正確には3人で住んでいた訳ではないです。花いち兄さんはすでにいませんでした、兄さんは50メートル先に越して行きました。

入居の際花いち兄さんから「なんか扇遊師匠の見習いがいるみたい」と言われました。まだ、面識がなかったようです。これから志ん松と遊京は5年以上ここに住むことになります。ちなみに、遊京と私は師匠のお宅が同じ駅です。偶然とは、恐ろしいものです。

 

落語会のときわ荘はこんなところ

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