楽屋噺

楽屋噺

中国に旅立った後輩の話

二つ目になって早々に、中国を半年かけて回った後輩の話です。  後輩のチャレンジを否定することは、先輩としてやってはいけないことです。何も言わずに見送ました。ただ、何かもやもやっとしました。  半年後、後輩は無事に帰ってきました。ヤフーニュー...
楽屋噺

しあわせの話③

廃業した、しあわせという名前の後輩の話です。前座の一番大事な仕事はお後の師匠にネタを伝えることだと思います。前の人のネタが分からないと、自分のやるネタが決められないからです。主にネタ帳に書いてお伝えをするのですが、それができないこともありま...
楽屋噺

メロンをいただく時には余計なことを言うべきではない

暑い盛りの噺でございまして、そういう時分には師匠宅には御中元がたくさん届きます。そんなある日、師匠宅でメロンをご馳走になりました。 先入観というのは恐ろしいものでございます。寄席の楽屋で「お前がメロンの前座か」と言われることになりました。
楽屋噺

師匠宅の皿を割ると起こる事

前座時代に師匠宅のお皿を割ってしまったことがあります。やってしまったと思い、師匠に報告しました。 てっきり怒られると思いましたが、師匠はニコニコしております。 その後師匠と二人でおかみさんに怒られました。 何のこっちゃ分からんという人は「厩...
楽屋噺

しあわせの話②馬鹿寄合酒

前座の大事な仕事の一つがネタ帳を書くことです。落語家はネタ帳を見てやるネタを決めるからです。二つ目などの若手は前座に気をつかい、高座にあがる前にネタを宣言してあがることがあります。前座は忙しいので、高座を聴かずにすぐさまネタ帳を書くことがで...
楽屋噺

しあわせの話。

しあわせになれる方法の話ではないです。しあわせという人の話です。「しあわせ」という名前の前座がいたのです。彼は大変に愉快な人だったのですが、噺家は廃業いたしております。彼とは前座時分に色んな思い出がありますが、何気ない事を覚えてるものです。...
楽屋噺

ふう丈近い近い近い!!

三遊亭ふう丈という後輩は人との距離感がわからない人間です。精神的にも物理的にも、距離感が近いのです。広い楽屋で二人しかいないのに、隣に膝つき合わせて座ったりします。あれ?ここってお茶室かなって思うほどです。 信じていただけない話かもしれませ...
楽屋噺

黒紋付とかけてるんだよ!

お正月の挨拶動画を花いち兄さんとYouTubeで撮りました。落語家の正月は黒紋付袴姿が正装です。井の頭には『黒門』という黒い鳥居があるので、そこでサムネイル用の写真を撮りました。 黒紋付と黒門がかかってるのです! 志ん松 「花いち兄さん、黒...
楽屋噺

漫画家に見初められた話

前座時代24歳~29歳の5年間というのは、師匠宅と寄席と自宅を往復の毎日でした。寄席以外にもたまに「わき」の仕事があります。「わき」の仕事というのは、寄席ではなく落語会に前座として働きに行くことです。落語会の前座としての仕事は、楽屋働き、高...
楽屋噺

落語界のときわ荘

柳家花いち、古今亭志ん松、入船亭遊京の3人が前座時代に住んでいたアパートを『落語界のときわ荘』と呼んでいます。自分達で。風呂なし、トイレ共同、家賃2万8千円。本物のときわ荘と違うのは誰も有名になっていないところです。何しろ切磋琢磨しませんで...
タイトルとURLをコピーしました