楽屋噺

しあわせの話③

投稿日:2021年1月26日 更新日:

 廃業した、しあわせという名前の後輩の話です。前座の一番大事な仕事はお後の師匠にネタを伝えることだと思います。前の人のネタが分からないと、自分のやるネタが決められないからです。主にネタ帳に書いてお伝えをするのですが、それができないこともあります。マクラが長い人だと、時間ギリギリまでネタが分からずネタ帳が書けないのです。そういう時は口頭でお伝えして、後でネタ帳を書くこともよくあります。

 緊張をしてしまうのか、しあわせはそれが苦手でした。ある日、正蔵師匠が高座で「新聞記事」というネタをやっていました。それをしあわせが間違えて

正蔵師匠は「新聞記者です!!」

これを聞いたお後の師匠が冷静に

正蔵師匠は「噺家」だよ

そんな彼は今は「噺家」でもなく「新聞記者」でもなく「郵便局員」だそうです。

-楽屋噺

執筆者:

関連記事

no image

花いち兄さん奇天烈列伝④

10年前 志ん松君!僕面白くないよね?どうしたら面白くなるかな?どうしたら売れるかな? いやいや兄さんは面白いですよ!! 7年前 志ん松君!どうしたら面白くなれるかな?どうしたら売れるかな? いや分か …

no image

花いち兄さん奇天烈列伝⑤

志ん松君ギター弾ける? 簡単なコードぐらいなら弾けますよ じゃあちょっと伴奏してくれる? 伴奏?なんの? 歌ネタつくるから!! 歌ネタをつくるそうです

no image

しあわせの話②馬鹿寄合酒

前座の大事な仕事の一つがネタ帳を書くことです。落語家はネタ帳を見てやるネタを決めるからです。二つ目などの若手は前座に気をつかい、高座にあがる前にネタを宣言してあがることがあります。前座は忙しいので、高 …

no image

京都大学卒の後輩の話。

 京都大学をストレートで入学、卒業した後輩の話です。相模原の落語大会というのがあるんですが、彼はその大会を書類落ちしました。 落語の大会に出るのは京都大学に入るのより難しいようです。

まくれ一蔵のサムネイル

 一蔵兄さんと「まくれ一蔵!」というYouTubeチャンネルを始めました。テーマがボートレース界の真打を目指そうなので、ボートに興味ない人も楽しめると思います。一蔵兄さんが見習いから初めて、今前座を目 …