朝日名人会ともなると一言のミスも許されない

楽屋噺

 先月に朝日名人会に出していただきました、二度目の出演です。「松曳き」というネタをやりまして、前回に出していただいた時よりは落ち着いてできたような気がします。ただ一ヶ所やっていて「いけね!」と思ったところがありました。

志ん松
志ん松

切腹の支度をいたせ!

と本来なら言うべきところを

志ん松
志ん松

切腹の準備をいたせ!

とつい口走ってしまいました。侍言葉的にどうかな?とは思いましたが意味は通じるからいいだろうと言い直さずに押し通しました。まぁそんなところに気付く人もいないだろうしと思って…。高座に終わって楽屋に戻りますと、ある師匠に

切腹の準備って言い方はおかしくない?

うあぁそうなんです、つい口走ってしました…

志ん松
志ん松

自分で気づいてるなら大丈夫だよ。昔ある師匠も着物のたもとをポケットって言ってたし

 いやぁまさか袖からそんなにきっちり聞いてくださってるとは!面白エピソードとともに指摘してくださり、嬉しいやら恥ずかしいやらでした。袖から聞いていた師匠が気付いたぐらいですから、きっとお客様の中にも「あら?」と思った方がいたに違いありません。これからも一言一言気を抜かずにやっていきたい所存でござりたてまつる。

タイトルとURLをコピーしました