しびれる高座

楽屋噺

先日池袋演芸場6月上席夜の部に出していただきました。落語協会百年特別興行ということで「あの人この噺」というお客様のリクエストで演目が決まり、それを師匠方が高座にかける興行です。私は真打昇進前ボーナスで仲入り後の深い出番をいただきました。寄席の二つ目の出番はだいたい前座の後なので、滅多にあがることができないところ。ましてはお客様のお目当てはリクエストに出ているネタ。なかなかに恐ろしい出番でした。特に恐ろしかったのが楽日でした。

喬太郎師匠がとんでもないウケ方をして、そのお後が三三師匠「不孝者」で仲入り、でクイツキが権太楼師匠「ジャンバラヤ」その後が志ん松という。恐ろしすぎる…。

圓太郎師匠が百年特別興行の実行委員ということで楽屋にいらっしゃって、出番前の私のところにスゥッと寄ってきて「志ん松、今日はしびれる高座になるな」という一言。

内心では「しびれるじゃなくて震えてるんですよ!!」と思っておりましてが、力なく「えぇ…頑張りますぅ」と答えて高座へあがり精一杯やらせていただきました。普段の寄席でこういう出番をなにげなくやっている師匠方を改めてすごいなと感じましたとさ。

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