『心中時雨傘』

楽屋噺

いやぁ龍玉師匠『心中時雨傘』すごかったですね~~。すごかったですよ!!楽屋のモニターで一人で見てたのですが、凄すぎてぼんやりしちゃいましたね。

初めてこの噺を聴きました。噺家やってても、まぁ聞かないくらい珍しい噺です。一応志ん生の音が残ってるらしいです。円朝作と言われてますが、どうやら違うのではないかという話を楽屋で聴きました。確かに円朝っぽくないです。

もう後半は悪い奴が出てこない、優しい人しか登場しないのが余計にツライ噺です。これタイトルに『心中時雨傘』となってるから、まぁ心中するんだなというのが頭の中にあるからいいですけど、タイトルも知らずにいきなりこれを聴いたらメンタルやられちゃいそうな噺です。「柳田格之進」どころの暗さじゃないですよ。映画「セブン」見た後みたいになります。それを「殺しの龍玉」の通り名を持つ龍玉師匠が情感たっぷりにやるんですからたまりませんよ!噺は暗いですが、情景は墨絵のようにとても美しいです。誰か絵のうまい人に最後の場面を描いてほしいです。 

滅多に聞けないと思いますが今松師匠小満ん師匠もおやりになるそうなので、ネタが出ていたら皆さん心が元気な時にぜひ聞きに参りましょう。

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